アンダーピニング工法とは|費用・保証、失敗しない選び方

ビー玉が机の上を転がっていく、建具がうまく閉まらない、原因不明のめまいや頭痛が続く——それは家の傾きが体と心に負担をかけているサインかもしれません。本記事では、家の傾きを根底から修復する「アンダーピニング工法」について、費用や仕組み、他工法との違いを詳しく解説します。
3行で分かるアンダーピニング工法
- ①何をする工事か:支持地盤まで鋼管杭を到達させ、その反力で建物を持ち上げて沈下を直す工法です
- ②費用目安:300,000〜360,000円/坪程度(他工法の1.5〜2倍の水準、支持層の深さ等で変動します)
- ③向いている建物・ケース:軟弱地盤が深さ10m程度まで続く土地、RC造・大規模建物など重い建物に適しています。
さらに、私たち五月女建設のアンダーピニングは、工事の計画段階から第三者の地盤保証会社の監査を行います。さらに工事完了後は10年間の保証(GS10)が付帯します。そのため、この工法本来の「再沈下しない安心」を客観的な裏付けとともに実現できます。
アンダーピニング工法とは何か──要点をまず押さえる
アンダーピニング工法とは、支持地盤まで鋼管杭を打ち込む沈下修正工法です。その支持地盤からの反力によって建物を持ち上げます。もちろん、施工の手間も費用もかかりますが、地盤の奥深くにある安定した層まで杭を到達させます。そのため、再沈下リスクを最小限に抑えられる点が大きな特徴です。
費用は他工法(薬液注入工法・耐圧板工法など)の1.5〜2倍の水準です。つまち、目安は坪あたり300,000〜360,000円程度です。仮に30坪の住宅であれば、900万〜1,080万円程度が総額の目安になります(※支持層の深さや給排水切断の有無で変動します)。
適用に向いているのは、軟弱地盤が深さ10メートル程度まで続く土地です。また、鉄筋コンクリート造・多くの人が利用する大規模建物など、建物重量が大きいケースにも適しています。
私たち五月女建設では、このアンダーピニング工事に工事計画段階から第三者機関である地盤保証会社の監査が入る体制を敷いています。地中・地盤工事は見えにくく予想しにくい。だからこそ、施工内容・手順・チェックを厳格に守り、完了後10年間の保証「GS10」をお付けしています。この体制がなぜ安心につながるのか、以降で順を追って解説します。
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「なんとなく不安」を感じているあなたへ
家が傾いていると、ビー玉が机を転がる、ドアや窓がうまく閉まらないといった目に見える不具合だけでなく、原因のわからない不安感に悩まされる方が少なくありません。
工事前のお客様からは、傾いた環境での生活による心理的ストレスや不快感を訴える声を多くいただきます。漠然とした不安感、めまいや頭痛といった体調の変化を口にされる方もいらっしゃいます(傾きと体調の因果関係を断定するものではありません。生活環境の変化がストレスの一因になっている可能性は十分に考えられます)。
実際に、傾斜地に造成された住宅地にお住まいだったお客様からは、こんな声をいただきました。
「漠然とした不安感がなくなった。とても安心できるようになった」
「いつも見ている景色が明るく見えるようになった」
「やっとこの家にもお客さんを呼べる」
来客を呼べない、景色すら曇って見える——そうした感覚は、決して大げさなものではありません。なぜなら家の傾きは、暮らしの土台そのものへの信頼を揺るがす問題だからです。だからこそ、「本当に直るのか」「また沈むのではないか」という不安に、根拠を持って答えることが重要だと私たちは考えています。
アンダーピニング工法、施工の流れ──着工から引渡しまで6つの段階
アンダーピニング工法は、目に見えない地中で行う工事だからこそ、各段階を正確に積み上げていくことが求められます。ここでは施主目線で、着工から完了までの流れを具体的にご説明します。
1. 現地調査・無料診断
まず、お手元にある新築時の設計図面をご用意いただきます。※図面がない場合は別途ご相談ください。専門の墨出しレーザーで建物各所の沈下量をミリ単位で測定します。結果は専門アプリに入力し、沈下量が一目でわかるヒートマップ図・傾き勾配図(x/1000勾配図)が出力されます。そして地盤リスク(揺れやすさ・地形・今後30年の大地震可能性・地盤の硬さ・液状化のしやすさ)が総合的にわかる解説資料と合わせてお渡しします。加えて、建物のひび割れや歪み、土地利用の履歴、将来計画、道路・給排水施設、工事の支障物も確認します。この段階は無料で、その場での契約は不要です。

2. 地盤調査(有料)
目に見えない地盤の状況を、専門の調査によって把握します。自沈層の深さ・支持層への到達深さを確認し、施工量を確定させたうえで見積もりを提示します。ここで初めて費用の実額が見えてくるため、「なぜこの金額になるのか」を数値で説明できる段階です。
3. 着工・ジャッキアップ
沈下量を再測定し、機械を搬入します。ジャッキ設置箇所のコンクリート基礎下は、人の手で掘削します。ジャッキを設置し、建物荷重を反力として、長さ500mmの鋼管杭を1本ずつ打ち込み、延長・接続・溶接を繰り返しながら支持地盤まで到達させます。支持地盤に到達すると建物が上がり始め、当初の沈下量と揚げ高さのバランスを取りながらジャッキアップしていきます。
大型重機を使わない人力主体の作業のため、住みながらの工事にも配慮しやすい工程です。
⚠️ 重要な安全管理:支持地盤に届いていなくても、地中の玉石などに鋼管杭が当たって建物が持ち上がってしまうことがあります。近年も、支持地盤への到達が不十分だったことが原因でショッピングセンターが沈下した事故が報告されています。事前の地盤調査データをもとに支持地盤への到達を確実に確認したうえで、ジャッキアップを完了させることが欠かせません。
4. 充填工事
建物と沈下した地盤の間にできた空洞を、主にセメント系の充填材で密に埋めていきます。
5. 埋め戻し
建物周りを埋め戻します。給排水設備の切断を伴う場合は、この段階で再接続を行います。
6. 引渡し・保証開始
工事完了を地盤保証会社へ連絡し、完了日から10年間のGS10保証期間が始まります。

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アンダーピニング工法と他工法との比較──何がどう違うのか
沈下修正工法には複数の選択肢があります。工法ごとの違いを、支持層到達の有無・費用水準・再沈下リスクの3軸で整理しました。
| 工法 | 支持層への到達 | 費用水準 | 再沈下リスクの傾向 |
|---|---|---|---|
| アンダーピニング工法 | 到達させる | 高い(他工法の1.5〜2倍、目安30〜36万円/坪) | 支持地盤からの反力を得るため、抑えやすいとされる |
| 薬液注入工法 | 到達させる | 比較的抑えやすい | 地盤の状況によっては再発の可能性が残る |
| 耐圧板工法 | 浅い支持層のみ | 比較的抑えやすい | 地盤の状況によっては再発の可能性が残る |
表の通り、アンダーピニング工法は費用面では負担が大きくなりますが、支持地盤という「動かない層」に建物を預ける点が他工法との根本的な違いです。どの工法が適しているかは、地盤の深さ・建物の重さ・予算のバランスで判断すべきものであり、一律に優劣が決まるものではありません。
アンダーピニング工法はこんな建物・地盤に向いています
アンダーピニング工法の適用可否は、主に次の2つの基準で判断します。
軟弱地盤の深さ:軟弱地盤が比較的浅い位置から深さ10メートル程度まで続いている土地では、支持地盤まで鋼管杭を到達させるこの工法が選択肢に入りやすくなります。
建物の重量:鉄筋コンクリート造や、多くの人が利用する大規模・公共的な建物など、建物自体が重い場合は、支持地盤からの確かな反力を得られるアンダーピニング工法が優先的に検討されます。
一方で、木造の一般住宅など建物重量が軽く、軟弱層がそれほど深くない場合は、他工法のほうが費用対効果に優れることもあります。次の見出しで、この「勧めないケース」についても正直にお伝えします。
画一的にはお勧めしません──三方良しの提案姿勢
私たちは、地盤の状態だけを見てアンダーピニング工法を一律にお勧めすることはしません。築年数が古い建物や予算に制約がある場合は、他の選択肢を含めて総合的にご提案します。
例えば、築40年の木造2階建て・瓦葺屋根のお宅の場合、傾き直しに予算のすべてを使うよりも、傾き直しの費用を抑えたうえで瓦屋根を軽い屋根材に葺き替え、耐震工事に予算を振り向けたほうが、後々のお客様の生命と財産を守るうえで有効なケースがあります。
現在の建物状況、地盤状況、そしてこれからの暮らしの安全性を総合的に判断し、お客様にとって本当に価値のある工法を一緒に考える——これが私たちの基本姿勢です。
見えない地中工事だからこそ、安全管理を徹底する理由
地中工事は、施主様の目には見えません。だからこそ、施工側の確認体制がそのまま安心の質を左右します。
支持地盤に到達していない状態でも、地盤中に埋まっている玉石などに鋼管杭が当たり、建物が持ち上がってしまうことがあります。表面上は「上がった」ように見えても、実際には支持地盤に届いていないため、後になって再沈下するリスクが残ります。
近年も、支持地盤への到達が不十分だったことが原因で、ショッピングセンターや集合住宅が沈下した事故が報告されています。これは決して他人事ではなく、地中工事全般に共通するリスクです。
そのため五月女建設では、事前の地盤調査で自沈層の深さと支持層到達深さを把握したうえで、施工中も支持地盤への到達を確実に確認してからジャッキアップを完了させています。この「確認を怠らない」という当たり前の積み重ねこそが、再沈下リスクを抑えるための土台になっています。
無料相談・無料診断のご案内
「まずは自分の家がどういう状態か知りたい」という方は、無料診断からお気軽にご利用ください。
無料診断では、専門の墨出しレーザーを使い、建物各所の沈下量をミリ単位で測定します。所要時間は約60〜90分です。測定結果は、沈下量ヒートマップ図・傾き勾配図(x/1000勾配図)、地盤リスク解説資料としてお渡しします。
その場での契約は不要です。診断結果を持ち帰ってご家族で検討いただいても構いません。まずは「今の家の状態を正しく知る」ことから始めていただければと思います。
よくある質問
Q. アンダーピニング工法の工事中も家に住み続けられますか?
給排水設備の切断を伴わない工事であれば、住みながら修復が可能です。切断が必要な場合でも、給排水設備の延長工事を行うことで、住みながらの修復に対応できるケースがあります。仮住まいが必要かどうかは、現地調査の段階で個別にご説明します。
Q. アンダーピニング工法の本当に効果は続くのでしょうか?
着工前の地盤調査で得た客観的なデータに基づいて施工することで、再沈下を防ぐことを目指しています。加えて、工事計画段階から第三者の地盤保証会社が計画内容・地盤状況をチェックする体制を取っているため、自社の知見だけに頼らない工事を実現しています。
Q. なぜこんなにアンダーピニング工法は費用がかかるのですか?
工事費用の大半は労務費です。基礎下の地中を人の手で掘り進める作業、ジャッキの設置、鋼管杭の打込みと溶接——そのひとつひとつが、大型建設機械の入れない過酷な環境での手作業によって成り立っています。目に見えない部分にこそ手間をかけることが、お客様の生命と財産を長期的に守る「見えない盾」になると私たちは考えています。
Q. 工事後に不具合が出た場合、法的な保護はありますか?
沈下修正工事のような契約に基づく工事には、品確法・契約不適合責任・クーリングオフといった、施主様を保護するための法的な枠組みが存在します。個別の状況によって適用範囲は異なりますので、詳細は無料相談で確認されることをおすすめします。
GS10保証──「だから安心」の根拠
ここまでご紹介してきたGS10保証について、その中身と成立の根拠を改めて整理します。
GS10は、地盤保証会社という第三者機関が工事計画段階から監査に入る体制のもとで発行される保証です。工事完了日から10年間の保証期間が開始されます。
適用条件:工事完了3か月後以降〜10年後までの間に、5メートルごとの測定点それぞれで30mm(6/1000)以上の沈下が確認され、補修が必要と判断された場合に適用されます。
保険金額の内訳:
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 地盤修復費用 | 上限5,000万円 |
| 仮住居費用(地盤修復費用に含まれる) | 上限200万円 |
| 沈下事故の原因究明費(地盤修復費用に含まれる) | 上限200万円 |
| 訴訟対策費用 | 上限1,000万円 |
万が一の際も、修復費用だけでなく仮住まいや原因究明にかかる費用までカバーされる設計になっているため、ご家族に大きな金銭的負担をかけずに済む仕組みです。なお、故意による事故や戦争・天災が原因の場合は、保証の対象外となります(免責事項の詳細は契約時にご確認ください)。
この保証が成立している背景には、「工事計画段階からの第三者監査」という工程があります。見えにくい地中工事だからこそ、施工者自身の判断だけに委ねず、外部の目でチェックする仕組みを組み込むことで、保証としての実効性を担保しています。単に「10年保証します」という言葉だけでなく、その裏付けとなる監査体制まで含めてご説明できることが、私たちがこの工法をお勧めする理由です。
無料相談へのご案内
家の傾きは、放置すればするほど生活への不安が積み重なっていきます。まずは今の状態を正確に知ることから始めませんか。
無料相談・無料診断は、所要時間約60〜90分。墨出しレーザーによるミリ単位の測定を行い、沈下量ヒートマップ図・傾き勾配図などの資料をその場でお渡しします。相談・診断のみのご利用でも問題ありません。その場での契約を求めることもありません。
「本当にアンダーピニング工法が必要なのか」「他の工法のほうが向いているのではないか」といった判断も含めて、一緒に考えさせていただきます。まずはお気軽にお問い合わせください。
出典
「基礎の沈下 アンダーピニング工法」(公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センター)
「アンダーピニング工法設計・施工マニュアル」(新アンダーピニング工法等研究会)